《第57号》なぜ、いま食生活が重要なのか? 正食協会・岡田会長の緊急メッセージ

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この肉食過多、食品汚染、医療破綻、いのち情報の混乱の時代だからこそ、

西洋医学式の≪機械論思考≫に追従するだけでなく、

東洋医学の唱える≪全体論思考≫を見直そう――、

≪食はいのちの源なり≫として警鐘を鳴らした、

食の革命児=マクロビオティックの始祖・桜澤如一の

いのちのメッセージをわが身に照らして見直そう――、

というのが、僕の持論ですが、

じつに興味深い論文が出ましたので紹介しましょう。

「禅とマクロビオティックと人間と」と題して、

「月刊むすび誌」8月号に掲載された巻頭10ページの大特集です。

この雑誌を主宰している、

正食協会の岡田定三会長が講演で語られたことを総集した論文です。

ご存知の方も多いと思いますが、岡田定三さんは桜澤如一の最後の直弟子で

50年前に桜澤のすすめで雑誌を創刊。 その600号記念の21世紀への

メッセージとして ≪私たちが生き延びるための最後の鍵について≫

語られたものです。

そして、このいのちの不透明な時代に、マクロビオティック食哲学を通じて≪揺らぎなき自己の確立を果たす≫ためのいのちの心得、人生の最高判断力、 自己改造の知恵について、

≪隋所作主≫(ずいしょさくしゅ)

≪行住坐臥≫(ぎょうじゅうざが)

といった、禅語を引用しつつ、じつにさわやかに述べておられます。

興味ある方はぜひ読んで、座右の銘としましょう。

きっと、気持ちがゆったりとして、

あなたの心身がエンパワー(力づけられる)されるはずです。

ちなみに、岡田さんの解説を僕なりにちょっと意訳すると、

≪隋所作主≫(ずいしょさくしゅ)とは、人間は幸せになるために

生まれてきたのだから,周りに流されて自分を見失うな・・・

≪行住坐臥≫(ぎょうじゅうざが)とは、日常の立居振舞は大自然の理

(宇宙・自然の生命秩序)にかなったものとしよう・・・、

といった意味となります。

まさに、蔓延する機械論思考に警鐘を鳴らす、

日本人らしいホリスティックなメッセージだと思います。

さっそく、この論文から

「21世紀、人類が生き延びるための最後の鍵」とは何か?

について語った箇所を紹介しておきましょう。

対立する相手を単純に敵視する(西洋的な)思想というのは、

非常に幼稚な考え方なんですね。(略)

桜沢先生は、そういう考え方と古い東洋の考え方を、

『ゼン(禅)・マクロビオテック』のまえがきに書かれています。

「人類のすべての大宗教は東洋に生まれました――光は東方より。

そのおかげで、東洋の人々は数千年もの間、残酷な戦争をあまり知らずに

生活を営んでいました(中略)。

西洋文明はそれ以来ますます強力になり、

それにつれて戦争もますます残酷となり、

私たちが称賛してやまない近代科学は、

人類の新宗教として台頭してきました。

それでは、このきわめて生産的な新しい文明と、

健康と自由、幸福と平和の古い文明の双方が、相補うもの、

すなわち“一なるもの”の両翼となる可能性はないものでしょうか。

四十八年間、私のねらいは、まさにこれを実現しようとすることでした」

ですから、光は東方からということは、正に東洋の精神の世界と

西洋の物質優先の文明とをひとつにしたものが、

21世紀の人類が生き延びるための最後の鍵を握っているというか。

そういうことを桜沢先生は実現しようとして奔走されたのです。

その基盤になるのは何かというと、宇宙の秩序です。(略)

その秩序を破るということはどういうことかと言いますと、

例えば食生活というのは、歯の構造や腸の形というものから類推すると、

当然穀物中心でなくてはならいのです。

これは正に、神の義なのです。人間を作った掟なのです。(略)

毎日のようにそういう掟を破り続けていると、死刑を宣告されたり、

無期懲役になったりということになるわけです(笑)。

ですから、何故 食生活が重要かというと、

私たちのイノチがまさに食にある。

食べなかったら命がないわけです。(以下略)

どうでしょうか? 岡田定三会長の講演論文は

今忘れ去られている、東洋から西洋へのメッセージに

溢れていると思いませんか?

まさに、いま蔓延する≪機械論思考≫に警鐘を鳴らし、

日本人らしいホリスティックな≪全体論思考≫をすすめる

エンパワーに満ちたメッセージだと思いませんか?

興味のある人は、以下に問い合わせてみてください。

http://www.macrobiotic.gr.jp