《第26号》ビワの葉温灸、梅醤番茶、葛湯は「おばあちゃんの知恵」

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冷えは万病のもと! 身も心を温かく保つヒケツは、薬だけではありません。日本古来の伝統療法に、いわゆる「おばあちゃんの知恵」があります。

漢方や日本古来の伝統療法手当法」には、体の外から温める方法と内から温める方法の二つがあります。

これはマクロビオティックの手当て法でも同じです。

筆者がよく使う「ビワの葉温灸法」は体を外から温める方法です。

季節の変わり目に体が冷えて変調をきたすと、よく、庭に植えてあるビワの葉をとってきて洗ってから、温めたコンニャクにあてがい、タオルでくるんで患部に当てます。

ポカポカと体が温まって気持ちがよいばかりか、ビワの葉に含まれるアミグダリンには、血液浄化作用 抗ガン作用 鎮痛作用 殺菌作用いわば毒消しの成分が効いて、痛みも引いていくらしいのです。

ビワの葉療法は、普通、モグサを炊いてお灸をします。

しかし、臭いや煙りが部屋に充満するため、僕の家では遠赤外線式温灸器「ユーフォリアQ」http://biwa.com/biwa/examples.phpを使っています。

体を内から温める食事法もなかなか効果的です。

帯津三敬病院では、入院患者に各種の漢方粥を出していますが、薬草を使ったお粥やお茶は体を温めるまさに基本的な「おばあちゃんの知恵」でしょう。

僕も体が冷えて体調が狂うときは、雑穀入りのお粥(かゆ)にしています。

普通の体調不良や初期の風邪・腹痛、体の冷えなどには下手な化学薬より、マクロビオティックの手当て法で十分だと思います。

愛飲している、薬食同源の簡単にできる飲み物を以下3つほど紹介しておきましょう。

梅醤番茶(うめしょうばんちゃ)
湯飲みに「梅干し1個」 「すりおろした生姜(しょうが)」少々、「醤油」小さじ1/2を入れ

梅干1個をほぐしたところへ濃い目に沸かした、

熱い「三年番茶」を注ぎいれる。

もちろん、梅干、醤油など材料は有機のものを使いましょう。

風邪などのとき、体を温めて血行を良くします。

*無双本舗の「有機・梅干番茶」など、

生姜を加えてお湯を注げば手軽に飲めるスティック・タイプの

梅醤番茶も売られています。http://www.musofood.co.jp/

蓮根湯(れんこんゆ)
湯飲みに「梅干し1個」 「すりおろした生姜(しょうが)」少々、「醤油」小さじ1/2を入れ

梅干1個をほぐしたところへ濃い目に沸かした、

熱い「三年番茶」を注ぎいれる。

もちろん、梅干、醤油など材料は有機のものを使いましょう。

風邪などのとき、体を温めて血行を良くします。

*無双本舗の「有機・梅干番茶」など、

生姜を加えてお湯を注げば手軽に飲めるスティック・タイプの

梅醤番茶も売られています。http://www.musofood.co.jp/

葛湯(くずゆ)
お腹が温まり、風邪の引き始めに効果があります。本葛粉を大匙1に、純正醤油を小さじ1、生姜湯2~3滴。

まず鍋に本葛粉と水150ccを入れ、本葛粉の塊をなくす。

鍋を火にかけたら透明になるまでかき混ぜ、

さらに醤油と生姜汁を混ぜて、火からおろす。

また、東京女子医大・青山自然医療研究所クリニック院長・川嶋朗さんも近刊「心もからだも「冷え」が万病のもと」(集英社新書)という本の中で、「体が冷えることによって、心まで冷えてしまう人がいる」と警告しています。

川嶋朗さんは、腎臓病などの内科医が専門ですが、鍼灸、気功、アーユルヴェーダ、ホメオパシー、バッチフラワーといった数々の自然療法も習得し、西洋医学と相補・代替医療を組み合わせる、いわゆる統合医療を実践。

からだだけでなく、心の状態も合わせて難病を診るホリスティックな発想の医師ですが、冷えとストレスの関係を強調しているところが注目です。

「ありとあらゆる病気の人が訪れます。

悪性腫瘍の人、不妊症の人、喘息やアトピーの人、うつ病の人もいます。(略)

そこで私が痛感するのは、『冷え』は諸悪の根元だ、ということです」と。

そして、「携帯カイロ」「腹巻」「指モミ」「血流改善の靴下、ブラジャー」など気軽にできる「冷え退治」がよいといっておられます。

難病や加齢による「冷え」は健康の大敵ですからむやみに薬を飲むのではなく、転ばぬ先のツエ! 漢方力の知恵=「温和力」を生かして、自分に合った養生法を探し、心身のバランスを保つことを忘れないようにしましょう。

「おばあちゃんの知恵」を思い起こして英気を養うことが大切だと思います。