第11回国際統合医学会学術集会

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かつて親交のある医療法人社団博心厚生会九段クリニック理事長・阿部博幸先生が理事長を務める「国際統合医学会」からのご招待を受け、7月17日~18日東京コンファレンスセンター品川で開かれた第11回国際統合医学会学術集会に出席して参りました。

今回の国際統合医学会の会頭を務めるのは健康増進クリニック院長・水上治先生です。講演は、水上先生を始め、国内外からの専門家や医師およそ27名がそれぞれの専門分野での研究、臨床結果を発表され、先端医療としての統合医学をメインテーマとして、統合医療に組み入れられている様々な治療法のエビデンスを客観的にみていくことをポイントに、大変意義深い密度の濃い学術集会でした。

二日間に亘って開かれた今大会は、今話題の分子生物者、福岡伸一青山学院大学教授からの「動的平衡」というテーマで特別講演があり、生体のダイナミックな営みの神秘を語るほか、統合医療分野で注目を集めているテーマが、癌に対する「超高濃度ビタミンC点滴療法」の仕掛け人である米国国立衛生研究所のDr.Mark LevineからビタミンCに関する内容や、香港からM.B. Ali博士(Chinese Preventive Medicine Association会長)による最新の植物性幹細胞療法及び、日本国内の医師による樹状細胞療法、自己骨細胞療法、マイルド加温療法、オゾン療法、サプリメント療法について、最新かつ役に立つ情報が拝聴することができました。

理事長の阿部博幸先生の話によると、統合医学は「個の医学」であり、生命の持続性Sustainabilityを支えるという根本的な理念に基づいています。すでに補完・代替医学の域を超えた新しいパラダイムが展開されています。 顧みますと、統合医学の分野に新しい尖端医療が組み込まれつつあり、本邦においても高濃度ビタミンC点滴療法、キレーション療法、樹状細胞がんワクチンなどが次々と登場しています。これらは研究歴も長く、臨床的なエビデンスもしっかりしていることから重要なツールになると考えられます。そして、今日的視点からみて、これらの先端医療のみならず、あらゆる医療についてエビデンスが求められているところでありますが、ゲノム医学に基づいた真のエビデンスを希求してゆくことの重要性痛感しています。

統合医学は展開し続けており、コンセプトの理解や種々の手法の習熟のための研究制度の確立が望まれるところです。国際統合医学会は、広い視野に立ちひかれた修学の場として、今後多くの人々の期待に応えてゆくことを提示してゆきたいと考えおります。また、統合医学を受け入れる人々の真の幸せの実現こそが、本学会の使命でもあり、その意味において市民参加型の医学へと発展し続けることを祈念しております。 こうした背景から、国際統合医学会は、統合医学を普及するため、「医師、コメディカルその他医療系の国家資格者等を対象に、各種認定制度をスタートしました。「統合医学大使」という資格も、認定制度のポイントの対象となります。