《第52号》おばあちゃんの手当て法③!玄米クリーム、梅醤番茶、ビワの葉温灸

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大病院での診察や化学薬でもどうにもならない体の不調や複雑慢性病には
≪あわてず、あきらめず、あせらず≫の気持ちを確かに持って、

日本古来の≪おばあちゃんの手当て法≫で症状改善を図ることは、
なかなか馬鹿にできない――という話の続きです。
では、どんな≪おばあちゃんの手当て法≫があるか?
僕が愛用している「身近な食物による手当て法」(正食出版・刊)から
簡単に解説しておきましょう。
それぞれに作り方が図解入りで書いてありますが、
ベースになる食材の製品は、たいてい自然食品店などで売っていますから、
それを利用するのが簡便です。

●正食による治療の基本――≪玄米による手当て≫
玄米の解熱作用を生かした病人の回復食として
≪玄米クリーム≫≪黒炒り玄米スープ≫≪玄神≫などがあるが、
≪玄米クリーム≫は赤ちゃんの離乳食、
≪黒炒り玄米スープ≫≪玄神≫は風邪などのときに使われる。
≪玄米クリーム≫はいわゆるお粥の重湯に近いもので、
①玄米1合を荒い水で切る。②フライパンで玄米を狐色に炒る。③鍋に水1升と自然塩少々で②を煮る。1~2割水が減ったら火を止める。④ ③を木綿フル路に入れてしっかり揉み出し、⑤揉み出した重湯を飲む。
玄米クリームは市販でパックも売っている。

●神経痛、腰痛などあらゆる炎症に≪生姜湿布≫
≪生姜シップ≫の作り方と使い方――、
①150gのひね生姜をおろす。②木綿の袋に入れる。
③70度くらいの洗面器の湯に②の袋を浸す。
④袋をよく振って、洗面器に出来た生姜湯に厚めのタオルを浸す。
⑤タオルを軽く絞り、やけどをしない程度に叩いて患者の患部に当てる。
⑥保温のためにビニール、バスタオルをかけ、布団をかける。
⑦タオルは2、3枚用意して、1回15分で、7~8回繰り返す。

●目の病に≪番茶湿布≫
前回、解説したが、湯飲み茶碗に入れた熱い番茶に自然塩を一つまみ入れ、
ガーゼを浸して軽く絞って目に当てる。

●内臓の強化・活力の増進に≪梅醤番茶≫
もっともポピュラーな≪おばあちゃんの手当て法≫。
僕も毎朝飲んでいるが体が温まる。
冷えが原因の胃腸病や下痢、疲労などの人にはおすすめ。
梅干1個、しょうゆ大匙1杯、生姜おろし汁2滴を湯飲みに入れ、
熱い番茶を注ぎ、よく梅干をつぶし、かき回して飲む。

●打ち身・毒の吸い出しに≪里芋湿布≫
これは打撲の内出血したところに貼ると痛み止めになる。
また毒を吸い取って出すので、
僕は頭痛のときに≪里芋湿布≫を尾てい骨の上に貼ったが、
太ももの裏に赤い発疹が出て毒が出て症状が改善したのにはびっくりした。
里芋湿布の作り方はちょっと手が込んでいるので、
袋入りの≪里芋粉≫が自然食品店で売っているのでこれを活用しよう。

●痔・婦人科疾患に≪大根千葉湯≫
陰干しの大根葉を煎じて自然塩一握りを入れて茶色になるまで煎じる。
タライに入れた煮汁に腰湯する。
体を温め、体内の余分な脂肪分を吸い出して婦人科疾患などを改善。
動物性食品の過食による体臭なども排出するようだ。

●セキ止め・ゼンソクに≪レンコン湯≫
蓮の地下茎であるレンコンは土の奥深いところで生育するので強い生命力がある。虚弱体質の追放効果がある。
レンコンを皮のまますりおろす。湯飲み茶碗に、レンコンのおろし汁、醤油、葛粉小さじ1杯を入れ、熱湯を注ぐ。

●難病・奇病に≪ビワの葉療法≫
枇杷(びわ)の葉のエキスを患部に湿布する療法は最も歴史が古く、
「釈迦が仏典に“大薬王樹”として“病を治す力がある”」と説いているが、
血行を良くして体を温めるのに良い。
ビワの葉エキスを作るのは手間隙がかかるので、
僕は、市販の≪ビワのは温灸器≫を使っている。
ビワに含まれるアミグダリン(ビタミB17)の解毒作用で新陳代謝が促進される。

続きは、また来週。