《第49号》あなたを勇気付ける―声を出して<いのちを語ろう>!
[vc_row padding_top=”10px” padding_bottom=”30px”][vc_column][vc_column_text]ガンのような難病患者が”病院の大量劇薬投与”や”医師の説明責任不履行””ドクターハラスメント”といった[/vc_column_text][/vc_column][/vc_row][vc_row padding_bottom=”0px”][vc_column][ultimate_carousel slides_on_desk=”1″ slides_on_tabs=”1″ slides_on_mob=”1″ arrow_style=”square-bg” arrow_bg_color=”#3083c9″ arrow_color=”#ffffff” dots=”off” adaptive_height=”on” item_space=”0″][vc_single_image image=”7260″ img_size=”full”][vc_single_image image=”7261″ img_size=”full”][/ultimate_carousel][/vc_column][/vc_row][vc_row][vc_column][vc_column_text]不当な医療抑圧を受けた場合、その被害から身を守るために、
ただ抵抗したり、あきらめたりするのではなく、
患者さん自身が、率先して自分を<エンパワーする>=
より強く<生命力をアップする>ことが、
ますます大切になって来た――と、前回、書きました。
その<いのちのエンパワー法>には、日ごろから、
玄米菜食を励行する、呼吸法を続ける、漢方薬を処方してもらう・・・などなど、
いわゆる、東洋の薬食同源の知恵、日本古来の養生の知恵を
励行することが、大事だということも書きました。
しかし、ここで、もうひとつ大事なことがあります。
ただ医者に頼んで<西洋薬の代わりに東洋薬を飲めばよい>・・・と
単純に考えるのでは<いのちのエンパワー>は出来ません。
そこで、長い長い人生では、自分の<心のエンパワー>が大切になってきました。
<心のエンパワー>などというと難しく聞こえるかもしれませんが、
いわゆる、<他力>ではなく<自力>で人生を決めるパワーを養う――
これです。(仏教用語の<他力>と若干意味合いは違いますが)
では、≪心のエンパワー≫=
≪自力で人生を決めるパワーを養う≫――には、どうすればよいか?
それは、日頃から、<自らの物語を創る>=
<ナラティヴ・アプローチ>のクセを付けることです。
ちなみに、精神医学の分野でも<ナラティヴ・セラピー>=
物語療法、家庭療法という療法が注目されていますが、
≪ナラティヴ≫とは社会学で≪物語性≫。
つまり、ライフストーリーや病気は語られる=<語り直されるもの>で、
それによって、個人個人の可変力が生み出されるという考え方です。
ですから、ガンのような難病に見舞われたら、ただ、静かに
諦観するごとくに<自分を見つめなおす>というのでは生ぬるいのです。
≪よーし、なんとしても、いのちを掴んでみせるぞ≫
≪よーし、なんとしても、納得する人生を掴んで見せるぞ≫と
声を出して≪自分の目指す世界≫を語り、
手を使って≪自分の納得いく物語≫を作文する――、
最近話題になっている斉藤孝・明大教授の著書、
『声に出して読みたい日本語』のすすめではありませんが、
<声を出して自分を語りなおす>ことが、即、<心のエンパワー>の基本です。
こんな話を書いておりましたら、その著者・齋藤孝さんの
ナラティヴでエンパワーに満ちた新刊書が贈られてきました。
「名作にひそむ 涙が流れる一行」という、
樋口一葉、夏目漱石、島崎藤村、八木重吉から
山本周五郎、遠藤周作、宮本輝、村上春樹、浅田次郎、吉本ばななまで・・・
古典、現代、また小説、詩歌を問わずに選りすぐった名作文学から、
「涙が流れる一行」をピックアップしたという内容ですから,
若い人はもちろん、僕のような中高年にもとても面白い本です。
たとえば、以下のように、名作の「涙が流れる一行」が次々と展開します。
<お米がいっぱい詰まっている米櫃に、
手ェ入れて温もってる時がいちばんしあわせや。
・・・うちの母ちゃん、そない言うていたわ>(宮本輝・著『泥の川』)
<こころよ では いっておいで
しかし またもどっておいでね
やっぱり ここが いいのだに
こころよ では 行っておいで>(八木重吉の「心 よ」)
この詩には、著者は「自分が自分の味方であると考えられるのは、すごく大事です。
生きていくうえで、自分が自分の味方でなくなってしまったらつらい。(略)
心が揺らいで(略)不安になった瞬間にこの詩を読むと、
自分というものを取り戻せるのではないかと思います」とアドバイスしています。
単なる名作文学ガイドや作品論ではなく、
いま私たちの生活の中に必要なものはなにか?
僕流に感想を述べさせてもらえば、
親も子も含めて、いまの日本人が忘れかけている、
<ナラティヴ・アプローチ>=≪自分の身体用語でいのちを語る≫
≪日本の伝承風土に根ざした物語性を見直す≫・・・
この大切さを改めてメッセージした、珠玉のエッセイであり、
とても読んだ後味のよい人生読本です。お奨めの一冊です。
まえにも紹介しましたが、昨年、106歳で大往生された、
僕の敬愛する塩谷信男医師の正心調息法という呼吸法は、
「ガンが治った、治った、治った」と三唱するものでした。
これは、僕の主治医の帯津良一医師の
<心のときめき>が病気も治す・・・という持論に共通することだと思います。
いま多くの日本人が忘れかけていますが、
日本伝統の詩歌や物語は、声を出して語りつがれ、
人々は、この物語の叙情にエンパシー(共鳴)しながら、
自分自身の物語を創造し、また、勇気と希望に燃えて、
次の世代に語り伝えてきました。
これが、本来の≪いのちのエンパワー≫の自然な姿です。
子供たちの世代に対する情操教育ばかりが、盛んに叫ばれますが、
それだけではではありません。
いま、親の世代こそが、自然に湧き上がるような
≪心のエンパワー≫を豊かに育みましょう。
<声を出して、いのちを掴もう><声に出して、自分を物語り直そう>――
きっと、不思議なパワーが満ち満ちてくるはずです。
≪希望こそ良薬、あきらめは毒薬≫です。
さらに、≪声を出して自分を語りなおすことこそ、心のエンパワーの源≫
となるはずです。
あなたは、どう考えますか?[/vc_column_text][/vc_column][/vc_row]