《第28号》衣食住の温故知新――欧米かぶれを止めて「先人の知恵」を見直そう

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いま、マクロビオティックの中心団体である正食協会の月刊誌「むすび」に1年間、「ガン切らずに10年延命――いのちの玄米菜食」

というタイトルでコラムを連載中ですが、「むすび」誌はこの号から誌面を大刷新して、日本人らしいライフスタイルを見直す、特集やエッセイが満載されていますので、ぜひ、とくに健康はもちろんですが、食事や料理や美容をいかに正しく戻していくか? ということに興味ある人は読むことをおすすめします。

正食協会の会長でこの雑誌の主宰者である岡田定三さんの「温故知新」と題する巻頭言を読めば、その意気込みが伝わってきます。

「進歩向上することだけでよしとされた時代は終わった。(略)

時には一歩も二歩も引きさがってみる。(略)

そうすることで見えなかったものが見えたり、気づかずにいた大事なことに気づいたりするかも知れないのだ。(以下略)」

として、マクロビオティックの始祖・桜澤如一が東洋思想の根源である「易」を見直し、現代人の指針として「無双原理」という「宇宙・生命の根本哲学」を編み出した意義について分かりやすく解説されています。

ことしこそ欧米かぶれの合理主義と拙速主義を止めて、先人の伝統の知恵を見直して、日本人らしいライフスタイルに変えようと提案しているわけです。

というわけで、「むすび」新年号の特集や連載のラインアップは、まさに、岡田会長の巻頭言を実践する人たちのメッセージです。

●*特集*伝統建築界の第一人者・安井清氏に聞く

伝統的食文化・伝統建築に学ぶ 日本人の知恵

●滋味旬菜 新春を祝う味わい豊かなおせち料理 岡田昭子

のほか、以下のように新連載が満載の内容です。

【新連載】食育の祖 石塚左玄物語 1  岩佐 勢市

【新連載】現代人の食べまちがい 1 船瀬俊介

【新連載】結いの道 1 岡田恒良

【新連載】正食栄養学の基礎の基礎 1 鹿島美香

【新連載】伊藤先生に聞く、ここが知りたいQ&A 1 伊藤慶二

【新連載】マクロビオティックと私 私の治病体験あれこれ 1西森寿美子

とくにカラー巻頭対談「伝統建築界の第一人者・安井清氏に聞く

伝統的食文化・伝統建築に学ぶ 日本人の知恵」は、桂離宮や京都御所、二条城などの数奇屋建築の修復を手がけてこられた伝統建築保存家の安井清さんに、正食クッキングスクール校長の岡田昭子さんがインタビューする、9ページにわたる大特集です。

いま新たな「衣食住の充実」が叫ばれていますが、日本人のライフスタイルの根源を見直すポイントについて、次のように提案されています。

【安井】 人間て不思議なもので、一度良い雰囲気に入ったら瞬時にその感覚をキャッチするからそれで充分です。

それが我々の美意識を高める大切なことなんです。

「食」でも、ものの味の出し方と組み合わせから全部作っていきますね。

建築のやり方と一緒やと思います。(略)

日本人は先人たちの経験や知恵を大切にし、蓄積してきたんです。

それを巧く引き出していくのが知恵なんです。

「知識」でなく、「知恵」ですね。

【岡田】 そうですね、自然や先人の知恵から

「引き出す」ということですよね。(以下略)

どうでしょうか?

マクロビオティックの雑誌というと、食養法の原理や料理のレシピばかりが載っている、偏狭な内容だと敬遠しがちの人もいるでしょうが、じつにエンパシー(共感)できる雑誌だと思いませんか?

詳しくは、「むすび」誌を読んでみてください。

この雑誌は書店では発売されていませんので、詳しく知りたい人は、以下のホームページで確かめた上で読んでみてください。