《第4回》「他癒力から自癒力へ」――これが新しい「いのち学」の発想!

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ガンはあきらめたら負けです。

とくに「ガン難民」と「患者漂流」の蔓延する「長寿病弱国」といわれるいま、病院任せ、医師頼みにすがる発想だけでは第2の人生は開けません。

また、遺伝子治療だ、内視鏡手術だ、重粒子治療だとさかんにメディアが最先端医術について大騒ぎするわりには、ガン死亡者が増え続けていきます。これは万能と思われている科学が、じつはガンの正体も殆ど分からず、もちろん、新薬も決定的なものなど発見されていないからです。

さらに患者を壊れた機械のように扱う、3時間待ち3分間治療ますます患者実態とかけ離れていく医療システム――これではガン患者の難民化は増大するばかりです。

医療システムばかりか、医療財政破綻の結果、病院不足、医師不足が社会問題となっております。

「高齢者やリハビリ患者の長期入院は厳禁」「地方の人は病院にかかれない」「貧乏人は死になさい」と、いまや、いのちの格差社会が形成されつつありますから、ますます、患者が意識を変えることによって、「ガン延命力」を掴む時代がきたといえるでしょう。

「己のいのちは己で守る」、いや「己の不安は己で癒す」――ガン延命力の近道は「他癒力」から「自癒力」の時代なのです。

長いガン闘病を経験してきた患者さんなら、イヤというほど思い知らされてきたはずでしょうが、なんど病院や医師を妄信しすぎて裏切られたことか?

ちょっと逆説的な話となりますが、現代科学とて万能ではない!最後は病院も国も企業もわがいのちを助けてくれない!――と割り切りましょう。

しかし、じつは自分の目で探せば、いのちの選択肢はたくさんあるのです。自分の症状や体質にあった治療法と養生法を組み合わせる「自癒力」の知恵を磨くクセを身につけましょう。

この「週刊いのちの手帖WEB版」は、そうしたガン「自癒力」の知恵を分かち合う「いのちの広場」ですから、これからも一緒にじっくりと読み進んでください。

皮肉なことですが、ガン病棟では手術や抗ガン剤という荒治療の間隙を縫って、漢方やサプリメントといった代替療法を併用。

なんとか、いのち永らえようとする患者さんも増えております。

外から治療法だけでなく、自らの心身に生来、備わっている「自然治癒力」をより大事に生かそうという発想です。

また美容やストレス解消、病気予防法としても、気功やヨガ、玄米菜食法はもちろん、アロマセラピー(芳香療法)やフィトセラピー(植物療法)さらにメディテーション(瞑想療法)といったものが、とくに女性の間で大流行しています。

いま「治し」(treatment therapy)から「癒し」(healing therapy)へ――

より人間らしい「いのち学」への期待が、この長寿難病時代に渦巻いているからでしょう。

しかし、これとて決定的な治療法、健康法といえるものではありませんから、おかしな業者に騙されないように注意することは肝要です。

ちなみに、治しの「治」も、癒しの「癒」も語源的には「なおす」という意味ですが、「愈」には「心」がついているわけで、古来から「癒し」(healing therapy)は、心身全体エネルギーの調和を図るために大切な特性を持っているものだと思います。

もちろん、この「癒しの力」にしても他人任せではいけません。

僕たちは、病気治療だけでなく、食事を摂るにしても、買い物をする、情報を得るにしてもすべて便利拙速主義のサービスが当たり前という発想に慣れてしまいました。

ですから、健康や美容、いや、かけがえのない「いのち」までも他人頼みにするクセがついてしまったのかも知れません。

「金を出せばなんとかなる」――これがいけません!

いまや「他癒力」願望も、ガン克服の大敵なのです。

「そんなこと分かっているよ!」・・・と誰しもが思っているでしょうが、イザ、人間、切羽詰ると悲しいものなのですね。

なんとかして「神様のような医師はいないか」「治療師にすがりたい」「ガンの魔法薬をください」と他人頼みにゆだねてしまうことになるのです。

宗教の救済力のキーワードに「他力」「自力」という言葉があります。

これとは、ちょっとニュアンスは違うのですが、ガン延命力の近道は、自らの心身に備わった自然治癒エネルギーを自分自身がどう活かすか? 「自癒力」が原則です。

「他癒力」から「自癒力」へ・・・家族と一緒になって、あなたに合った治療設計、人生再設計の組み合わせを考えてみましょう。